最近、健康志向の人たちの間で注目を集めている発芽玄米。
玄米を発芽させるだけで、GABAなどの栄養価がアップして、消化もしやすくなります。白米と同じように炊けるのに、体に優しいのが嬉しいですよね。
今回は、タナカ農産の事務所で発芽玄米をじっさいに作ってみました!
かなり楽しいので、皆さんもぜひ作ってみてください。
発芽玄米を作ろうと思ったきっかけ
以前、タナカ農産のお客様からこんなお声をいただきました。
自分で発芽玄米を育てるの
芽が出てとっても可愛いのよ
可愛いのか~。
いいなぁ。(可愛いもの好き)
事務所でも発芽玄米を育ててみていいですか
いいよ
発芽玄米を育ててみたい。と思い立ち、社長にもOKをもらったので実際にやってみました。
おおまかな流れはこのようになるはず。
①玄米に
②水をやって
③しばらくしたら
④発芽玄米になって
⑤おいしく食べれる
流れはとてもシンプルです。
発芽玄米の育て方を社長に聞いて実際にやってみました。
⇩⇩ 発芽玄米のすごさを知りたい方はこちら ⇩⇩
発芽玄米を作る際の注意点
発芽玄米を作るときの注意点ってありますか
ぜったいに数時間おきに水を替えること
発芽玄米を作るさいに、ぜったいに気を付けなければいけないのは、途中で何回か水を替えること。
それを怠ると「発芽臭」と言われるものが出ます。
発芽臭の出た玄米は独特のにおいが鼻をつき、食欲を削ぎます。
ぬるま湯で育てるといいよ
もう1点は発芽させるときの温度。
30℃~35℃くらいに保てば半日から1日で発芽玄米ができます。
それより低いと発芽がゆっくりになり、3日ほどかかります。
準備するもの
発芽玄米を作るのに必要なものを準備します。
玄米、ボウル、ざる、計量カップ、電気毛布。
発芽玄米の材料としては玄米と水があればだいじょうぶです。
そのほかに、お米の量を図ったり育てたりするための道具を準備しました。
電気毛布はなくてもだいじょうぶですが、寒い季節に早く育てるためにあると便利です。なお、当日の室温は22℃です。夜になると事務室のエアコンを切るので冷えます。
ほか、温度計、時計なども用意します。
実際に発芽玄米を作る
では実際に発芽玄米を作ってみました。
失敗は成功の母
失敗してもいいよ、とお墨付き(?)をもらってるので安心ですね。
9:23 実験開始
9:23ごろ、実験を開始します。
2.5合分の玄米を量り、水洗いをしました。
なぜ2.5合という半端な量なのかというと、
・2合……そのまま食べる(発芽玄米100%)
・0.5合……1.5合の白米とミックスして食べる(発芽玄米25%と白米75%のブレンド)
という計画があるからです。
水洗いをした玄米。まだ芽は出ていません。
10:03 育成開始
10:03ごろ、島田さん提供の電気毛布の上にぬるま湯に浸した発芽玄米を置きます。
この電気毛布は毎年冬になると包材(タナカ農産で使っている透明の米袋)を温めるのに使っています。
今はなきNational製というところでどれだけの年代物かお分かりいただけることでしょう。(ちなみにNationalブランドがPanasonicになったのは2008年です)
年代物すぎて電気毛布を「強」にしてもそこまで熱くなりません。
ぬるま湯の温度はこの時点で33℃くらいです。
※なお、電気毛布を畳んだ状態での使用や、用途外の使用は推奨されていません。
同様のことをされる際は、自己判断にてお願いします。
10:21 水替え
10:21ごろ、時間とともに水の温度が下がってきた……。
水を替え、ぬるま湯を温かいものにします。
11:43 水替え
11:43ごろ、またも水温が下がってきたのでぬるま湯を入れ替えます。
温度のキープが難しいです
電気毛布の上に置くだけじゃなくて
くるんでおかんと
電気毛布の上に置くだけじゃなくてくるめばいい。
玄米も暖かそうです。
おかげで13:35に毛布を開けたときは32℃といい感じに温度がキープされていました。
14:05 水替え
14:05時点での玄米。
実験開始から約4時間半です。見た目にもふっくらしてきましたね。
わずかに発芽の気配があるようなないような……?
16:45 水替え
16:35、水温は30℃くらいといい感じにキープされてます。
このときのお米の状態。
実験開始から約7時間が経過しました。
かすかに芽のようなものが感じられるような……?
うっすらと我が子への情のようなものが湧いてきました。
事務所の人たちに「可愛いよぉ~」と言って回ります。
水を替えて、ふたたび毛布をかけて、玄米さんはおやすみなさい。
なお、このときの私の頭にあったものは、
「夜が明けたら
ドレモコレモ
ミンナクッテヤル」
石垣りんの詩「シジミ」です。
(我が子への情とは?)
翌朝8:40 水替え
一晩経って、翌朝です。
玄米の温度は30℃くらいで上手くキープされてます。
そして泡立ちが出ています。
この泡は玄米が生きている証拠。
元気でよかった……!
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
とうとつに宮沢賢治の『やまなし』を思い出しました。
(あまり関係ないですね)
玄米を黒いお皿の上に出してみると、誰がどう見ても発芽しています。
ちゃんと育ってる!!
すぐに食べてもよさそうですが、もうちょっとだけ育ててみます。
10:02 発芽完了
実験開始から24時間経つし、もういいでしょう、ということで発芽完了。
はい、大きく育ちました。
実は、全部がここまでわかりやすく芽が出てなくてもよいそうです。
ちょっと芽が出ただけでも栄養価は十分なのです。
発芽玄米を炊いてみよう
2.5合の発芽玄米を炊いて試食します。
2合は発芽玄米のみ100%で食べ、残り0.5合は1.5合の白米とブレンドしていっしょに炊いて食べます。
発芽玄米が初めての方は白米とのブレンドがおすすめ
と社長はブレンド押しですが、どちらが美味しいか実際に食べてみましょう。
2.5合分の玄米を発芽させたら498グラムになりました。(ざるの重さはあらかじめ引いてあります)
乾燥時の2.5合のお米は約375グラムなので(1合あたり150グラムで計算)、浸水させて発芽したら重さが約1.3倍になったということです。
398グラムと100グラムに分け、398グラムのほうは発芽玄米100%で炊きます。
100グラムのほうはタナカ農産の無農薬コシヒカリ白米1.5合分と合わせ、25%ブレンドにします。
発芽玄米の水加減
水を注入。
発芽玄米100%のほうは、2.25合分の水加減にしました。
水を多めにしたのは、発芽玄米が水を吸って膨らんでいるからです。
発芽玄米25%のほうは、白米とブレンドし、2合よりやや多めの水加減にしました。2.1合ぶんくらいでしょうか。
これで上手く炊けるかどうか
発芽玄米の炊飯
お待ちかねの炊飯です。
白米も含まれているので30分ほど水につけ、炊飯器のスイッチをオン。
発芽玄米は白米モードで炊きます。
蒸気が上がってきました。
炊いているときのにおいは白米とは違います。
これが発芽玄米のにおい……?
うまく言えませんが、白米のふんわりした甘さとは違って、少し香ばしい感じでしょうか。ちょっと独特です。
実食タイム
炊きあがってから約10分蒸らし、炊飯器のフタをあけたら、十字に切って天地返しをします。
おいしさにムラが出ないようにするためです。
天地返しって必殺技みたいな名前だな
ご飯をよそいました。
左が発芽玄米25%ブレンド、右が発芽玄米100%です。
見た目がかなり違いますね。
発芽玄米25%ブレンドは白米メインなので白っぽいですが、発芽玄米100%は茶色くて見るからに「玄米」です。
炊いているときほど「発芽玄米!!」と主張するようなにおいはしません。
社内みんなで実食してみました。
写真は社員を代表して中路さんと山口さんです。
いい笑顔ですね。
社員に感想を聞いたところ
「両方とも甘みがあっておいしい」
「ふだん玄米を食べないけど、食べやすい」
「発芽玄米は、変なにおいはしなかった」
「プチプチ食感がいい」
と好評でした。
食レポ動画です
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あっさり上手くできてしまった
絶対に失敗すると思ったのに
なんでや
発芽玄米100%と25%ブレンドのどちらが好きかは人それぞれですが、100%のほうが好きな人が多かったです。
25%ブレンドは柔らかめに炊きあがったので、もしかしたら白米と同じ水加減でもよかったかもしれません。
発芽玄米作りのまとめ
それでは発芽玄米の作り方をまとめてみます。
30℃~35℃で育てると半日~1日で発芽玄米ができる
温度を一定にするのに電気毛布を使いましたが、
・コタツに入れる
・ヨーグルターを使う
などの方法でもできると思います。
水温が低くても発芽玄米はできますが、時間が多くかかります。
温度管理をしないときは気長に育てましょう。
暑熱の夏場なら室内でも1日で育ちそうですね。
発芽玄米育成のポイントは水替え
今回、序盤に頻繁に水替えをしました。
そのため発芽臭が抑えられ、気になる匂いのない食べやすい発芽玄米になりました。
おいしい発芽玄米のためには水替えは必須です。最低でも6時間に1度は替えることをおすすめします。
炊くときの水加減
炊きあがりのお米のかたさは好みによりますが、
・発芽玄米100%2合に対し、お水は2.25合でちょうどいい
・発芽玄米25%ブレンド2合では、お水は白米と同じでちょうどいいかも
と感じました。
なお、この水加減は玄米をじぶんで発芽させたときのものです。
タナカ農産で販売している発芽玄米(いったん発芽させたあとに乾燥させたもの)を使うときは、白米と同じ水加減で炊いてください。
発芽玄米をじぶんで育ててみよう
発芽玄米は意外と簡単に自分で作れるということがわかりました。
発芽玄米はビタミン、ミネラル、アミノ酸が増え、特にギャバ(γ-アミノ酪酸)という成分が増えることで、ストレス軽減やリラックス効果が期待できる栄養価に優れた食べ物です。
しかも玄米よりも消化吸収に優れています。
また、栄養価の高さだけでなく、発芽玄米を自分で作ることで植物を育てる楽しさも味わえます。
玄米の生命力を目の当たりにして、生きてるってすばらしいなぁと感じられ、日々の食事をより大事にしようという気持ちが生まれます。
子どもさんといっしょに作ってみるのはいかがでしょうか。夏休みや冬休みの自由研究にもよさそうです。
みなさんもぜひ発芽玄米を育ててみてくださいね。
発芽玄米を育てる時間がない忙しい人には
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乾燥させてあるから、水加減はふつうの白米と同じにしてね
⇩⇩ タナカの発芽玄米が気になる方はこちら ⇩⇩
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