「ふくい東郷米」が美味しい理由〜福井県 東郷地域の自然環境〜

お米のうんちく

「ふくい東郷米」を栽培・精米・お届けまでするタナカ農産グループは、
福井県福井市の東郷(とうごう)地区で1987年から39年以上にわたり、
地域を挙げて無農薬・有機肥料米栽培を研究し続けてきました。

現在は全国各地の農家と連携して、
有機JAS米や無農薬・特別栽培米を栽培しています。

農薬や化学肥料を使わない【安全・安心】を念頭に、
お米本来の美味しさを追求した結果です。

今日は、何故「ふくい東郷米」が美味しいのかについて、
東郷地区の自然環境について、ご紹介します。

福井県福井市 東郷地区の自然環境

東郷地区の自然環境として、以下のような特徴があります。

  • 水が清く、養分やミネラルが豊富
  • 肥沃な田園地帯
  • 川風(あらし)による昼夜の大きな寒暖差

ひとつずつ詳しく説明していきます。

水が豊富で、とても綺麗

東郷地域には、福井県3大河川の1つの足羽(あすわ)川が流れています。

福井市街地の中心部を貫流し、福井市民にとって非常に身近で重要な川です。

上流に大規模なダムがなく、流域に工場もほとんどないため、
生活排水や工業汚染などが無く、清らかな水質を保っています。

その清流を常時、田んぼに取り入れているため、美味しい米ができます。

肥沃な田園地帯

東郷地区は、福井平野の山合いから平野になる出口に位置しています。

田んぼは、足羽川によって形成された水はけの良い砂質沖積土壌(ちゅうせきどじょう)のため、
粘土質の田んぼと比べて、バクテリアの分解効率や、残存酸素のバランス等の条件が整いやすく、
良いお米が獲れやすいといった特徴があります。

また、下が砂利層のため、絶えず田の水が垂直に排水されており、
足羽川の豊富な清流を常に田に取り入れています。

沖積土壌とは?

沖積土壌(ちゅうせきどじょう)とは、河川や湖、海などによって運ばれて堆積した土砂が、長い年月をかけて積み重なったものを指します。

 足羽川によって運ばれた肥料分やミネラル類が豊富に含まれており、非常に肥沃です。
この肥沃な土壌は、福井県が発祥の「コシヒカリ」をはじめとする米の栽培に非常に適しています。

「コシヒカリ」が産まれた福井県農業試験場は、東郷地区から約5km先の場所にあります。

環境によって、砂質、シルト質、粘土質など、様々な粒子の大きさの違いがあり、
以下のような特徴を持つことがあります。

砂質: 水はけが良いが、保水性は低い
シルト質: 保水性が高いが、排水性が悪い
粘土質: 保水性が非常に高いが、排水性も悪い

タナカ農産グループの田んぼは、砂質の特徴が出ています。

毎年3回以上の追肥作業が欠かせません!

タナカ農産の田んぼでは、下が砂利層のため、
絶えず田の水が垂直に排水されているため、肥料も一緒に流れてしまいます。

従って、3〜4回に分けて肥料をやります。

また、有機肥料のため、有機物が田んぼの中にいる
微生物類によって分解され、その肥料分を稲が吸収するので、
肥料の効果が出るまでに時間がかかります。

従って、炎天下の中、3〜4回に分けて追肥作業を行なっています。

川風(あらし)による昼夜の大きな寒暖差

東郷地域では、朝晩に足羽川の川面から特徴的な川風(あらし)が吹きます。
(新潟県や富山県などでは「あらせ」とも呼びます)

「あらし」が朝晩に吹くことで、日中の暑さで温められた稲や田んぼの表土を
夜間に効率よく冷まし、昼夜の大きな寒暖差を生み出し、美味な米が育ちます。

この昼夜の寒暖差は、稲が光合成で作り出したデンプンを籾(もみ)にしっかりと蓄える「登熟(とうじゅく)」という過程において非常に重要です。

寒暖差が大きいほど、米は甘みや旨味、粘りが増し、
米粒も揃う、食味の良い高品質な米に育ちます。

また、常に適度な風が吹くことで、田んぼの空気が滞留せず、
稲の葉や茎の間の湿度が高まるのを防ぎます。

これにより、いもち病や紋枯病などの病害の発生を抑え
また、ウンカなどの害虫が稲に定着しにくくなります。

風による物理的な揺れも、稲を強くし、健全な生育を促します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

  • 水が清く、養分やミネラルが豊富
  • 肥沃な田園地帯
  • 川風(あらし)による昼夜の大きな寒暖差

以上の3つの特徴から、
「ふくい東郷米」が美味しく育つための自然環境が、東郷地域にあると言えます。

この豊かな自然環境を未来の子どもたちに残すためにも、
これからも私たち生産者一同、頑張って米作りをしていきます。

是非これからも「ふくい東郷米」を召し上がってください。

一番ぴったりな気持ちを押してね!

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