台風や災害時の備えに「無洗米」をおすすめする理由 ~井戸水が濁るとき、炊けるお米を~

精米状態による違い

台風、地震、大雪など災害が多い日本列島。
食べ物、飲み物など備えが必要ですが、その選択肢に「無洗米」をぜひ加えてください。

無洗米はあらかじめ研がなくても炊けるお米のことです。

災害時、「水」が一番の問題になる

台風や大雨、地震などの災害では、電気やガスだけでなく「水の確保」が非常に難しくなります。
水道管の破裂や配水管の破損、マンションはポンプで給水するため停電で断水する可能性があります。

命の水、大事!

また、井戸水を生活用水にしている家庭では、台風や豪雨のあとに濁って飲用できなくなることが多く、「水はあるのに使えない」状態になることも少なくありません。

そんなとき、貴重な水を使わずに炊ける無洗米が大きな助けになります。

無洗米とは?普通のお米との違い

通常のお米(精白米)は、炊く前に2〜3回ほど水で洗い、表面のぬかを落とす必要があります。

一方で無洗米は、特殊な加工によってぬかをあらかじめ除去してあるため、洗わずにそのまま炊けるのが特徴です。米に付着しているぬかがないので匂いもありません。

無洗米のメリット

無洗米は洗わずに炊けるため、災害時に限らず普段から次のようなメリットがあります。

  • 水道が使えなくても炊ける
  • 洗い水が不要(節水になる)
  • 排水が出ない(避難所や屋外でも炊きやすい)
  • 家事に不慣れな人(子どもなど)でも炊ける
  • ケガなどで手が不自由で水を使えない人にも
  • 時間の節約になる

無洗米は米とぎがいらないので時間のない方には特に喜ばれています。
また、アウトドアレジャー、キャンプなどでも便利です。

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無洗米のデメリット

無洗米は普通のお米に比べて少し値段が高いことがあります。

例えば、タナカ農産の特別栽培米コシヒカリ(減農薬)(5キロ、真空袋入)の場合

  • 白米……6,060円
  • 無洗米…6,360円

と、無洗米のほうが約5%価格が高いです。
(価格は2025年10月現在)

米の味は、普通の白米も無洗米も違いはありません。

井戸水が濁る理由と、そのときのリスク

井戸水は、地中の水脈を利用しているため、台風や豪雨による地盤の攪乱(かくらん)や地表水の流入で泥や鉄分が混じり、濁ることがあります。

このときの井戸水は、たとえ色が薄くても細菌や有機物を含む可能性があり、飲用・炊飯には適しません。

つまり、通常の白米を洗うための「安全な水」がないと、お米を炊くこと自体が難しくなるのです。

無洗米なら、貴重な水を守れる

3合分のお米を研ぐには、一般的に約2~3リットルの水を使います。
災害時の飲み水の目安(1人あたり1日3リットル)と比べても、かなりの量を消費していることが分かります。

無洗米なら、この洗い水が一切不要です。
濁った井戸水を無理に使う必要もなく、少量の水で安全に炊飯できます。

防災井戸(災害用井戸)という選択肢

近年、各自治体では「防災井戸(災害用井戸)」を整備する動きが進んでいます。
これは、災害時に水道が止まっても使えるように、地域や学校、公園などに設置された非常用の井戸のことです。

多くの場合、ポンプや発電機を併設し、飲み水・生活用水の両方に使えるよう管理されています。

ただし、

  • 飲料水として使えるかは自治体によって異なる
  • 濁りや汚染がある場合もある
  • 給水制限がかかることもある

ため、過信せず「家庭の備え」も必要です。

その点、無洗米+少量の保存水があれば、重い水を運ぶ必要がなく、防災井戸の水質に不安があるときでも安心してごはんを炊けます。

電気やガスが止まっても炊ける方法

災害時は、電気・ガスの供給が止まることも想定されます。
その際に役立つのが、次のような簡易調理法です。

  • カセットコンロ+鍋
  • メスティン(アルミ製飯ごう)
  • 炊飯袋(ポリ袋調理法)

無洗米なら「洗う工程がない」ため、これらの方法でも短時間で失敗しにくいのが特徴です。

ポリ袋を使ったお米の炊き方はこちら
時間のあるときに練習しておくといいよ
【防災・備蓄】お米からはじめるローリングストック法
日本は災害大国と呼ばれ、大きな災害が、いつ・どこで起きてもおかしくありません。いつ起きるかわからないからこそ、常に「災害への備え」をしておきたいです。例えば・防災リュックの準備・避難経路の確認・食品や水の確保・ラジオや応急手当用の包帯などの...

家庭でできる備えのポイント

家庭での備蓄は家族が3日間すごせる量が目安です。
災害援助物資が届くまでの最低でも3日間を乗り越えられるように準備しましょう。

備蓄項目 推奨量・ポイント
無洗米 家族人数×3日分(普段も使いながら補充)
飲料水 1人1日3リットル × 3日分
ガスボンベ(カセットコンロ用) 1回の炊飯に1本を目安(余裕を持って)
炊飯袋/ポリ袋 災害時の調理に便利
防災井戸マップ 自治体サイトで事前確認

 災害発生からまずは3日間を生き延びよう!

備蓄は多めのほうが安心だよ

お米は1合(150グラム)で2食分の目安になります。
3日間×3食分だと
・1人で4.5合(675グラム)
・2人なら9合(1,350グラム)
・3人なら13.5合(2,025グラム)
です。
ほか、缶詰などのおかずや、羊羹やチョコレートなど甘いものがあるとストレス軽減になります。

お米を美味しく食べられるのは精米から1~2ヶ月程度

防災用の非常食なら真空パックで長持ちするものがおすすめ

タナカの真空袋米は1年保存できるよ

毎年、新米のときに入れ替えてね

無洗米は“水の備え”でもある

防災グッズや非常食の中で、お米は最も安心感のある食べ物です。
しかし、水が使えない状況では「洗う」という小さな手間が大きな壁になります。

水道が止まっても井戸水が濁っても、防災井戸が遠くても——
無洗米と少しの水があれば、家族に温かいごはんを届けることができます。

自然災害への備えに、「水」と一緒に「無洗米」をぜひ加えてください。

一番ぴったりな気持ちを押してね!

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