米作りの要:有機肥料と化学肥料、それぞれの特徴

お米のうんちく

現代の農業において、米作りは私たちの食卓を支える重要な営みです。
その中で、収穫量を増やし、品質を向上させるために欠かせないのが肥料です。

肥料には大きく分けて「有機肥料」と「化学肥料」の2種類があり、
それぞれ異なる特性と環境への影響を持っています。

今回は、これらの肥料の違いと、未来を見据えた米作りにおけるその役割について考えてみましょう。

有機肥料:大地の恵みを活かす循環型農業の味方

有機肥料は、植物性・動物性の有機物(炭素を含む生物由来資材)を原料とします。

米作りに使用される代表的な有機肥料としては、
なたね油粕・米ぬか・パームやし燃焼炭などの植物性堆肥と、
牛糞・鶏糞・豚糞・魚粉などの動物性堆肥が挙げられます。

有機肥料の特徴

特徴としては以下のようなことが挙げられます。

  • 緩効性: 有機肥料は微生物の働きで分解されてから肥料養分となるため、即効性は低いが持続性が高いです。(遅効性・緩効性)
    天候(気温や水分など)より微生物の発生や有機物の分解の効果が大きく変化するため、
    経験と気候次第で収量が大きく左右されるので、農家は使用したがりません。
  • 土壌改良効果: 有機物が微生物によって分解される過程で、土壌の団粒構造を促進し、通気性、保水性、排水性を向上させます。これにより、根が張りやすいフカフカの土壌が形成されます。
    土壌中の多様な微生物が増殖し、土壌生態系が豊かになります。これは病害虫の抑制にも繋がります。
  • 環境負荷の低減: 廃棄物を有効活用するため、資源の循環に貢献します。

化学肥料:効率的な生産を支える現代農業の柱

化学肥料は、空気中の物質や鉱物などの無機物を化学的に合成して、
窒素、リン酸、カリなどの植物の生育に必要な栄養素を抽出した肥料です。

速効性のものが多く、米の生育ステージに合わせて効率的に養分を供給できるのが特徴です。

化学肥料の特徴

  • 速効性・高濃度: 必要な栄養素を必要な時に効率よく供給できるため、生育状況に応じた細やかな施肥が可能です。
  • 施肥量の調整が容易: 成分が明確なため、作物に必要な量を正確に計算し、無駄なく施肥できます。中には、「基肥一発肥料」という、田植え前の「基肥」として一度だけ肥料を与えれば、その後の「追肥」がほとんど必要なくなるという肥料もあります。
  • 収量向上への貢献: 短期間で多くの収穫量を得ることを可能にし、食糧増産に貢献してきました。


まとめ(比較表)

項目有機肥料化学肥料
原料植物性・動物性の有機物無機物
(鉱物、空気中の窒素など)
肥効遅効性・持続性高い即効性・持続性低い
土壌改良効果あり(微生物活性化、
団粒構造促進)
なし
収量爆発的には増えない短期間で多くの収穫量を得ることを可能にした

タナカ農産グループでは有機肥料を使っています。

タナカ農産グループでは有機肥料を使っています。

無農薬米:1年以上 農薬・化学肥料は一切使用しません!
有機JAS認証米:3年以上 農薬・化学肥料は一切使用しません!
自然栽培米:肥料(有機、化学問わず)も、農薬も一切の使用していません!

タナカ農産では「安全」のために家畜糞の堆肥は使用しません。

1.牛や豚や鶏の配合飼料の中には、伝染病やストレスを防ぐ為、何種類かの抗生物質や家畜用の薬品を混ぜています。これらは牛や豚、鶏の胃や腸を通過しても放射能と同様に消滅せず、糞として体外に排泄されます。

2.飼料となるとうもろこしや大豆はほとんどが輸入であり、種子をバイオでDNA(遺伝子)を操作したものがあります。DNA(遺伝子)操作された穀物の安全性は確定しておりません。

3.輸入された家畜の飼料は、防疫のために港で薬品による燻蒸処理をしてあるものが多く、その飼料についた薬品が糞により排泄されています。

1・2・3の理由により、安全を第一に考えたタナカ農産では、 
牛糞・豚糞・鶏糞の堆肥は使用せず、田で穫れた稲わら全量を田に戻しています。

これからも米を作り続けます

私たちは39年以上にわたり、地域の生産者の方々と心をひとつにして、
安全でおいしい「ふくい東郷米」を栽培し、精米し、皆様にお届けしてきました。

これもひとえに、「安全な米と豊かな自然を、次世代や子どもたちに残したい」という共通の願いがあるからです。

これからも、この豊かな自然を守りながら、皆様に心から安心して召し上がっていただけるお米作りに、生産者一同、真摯に取り組んでまいります。

今後ともタナカ農産グループと「ふくい東郷米」をどうぞよろしくお願いいたします。

一番ぴったりな気持ちを押してね!

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