米作りに大切な肥料の3要素とは

お米のうんちく

田植えが終わった後でも、稲を育てるために必要な作業がたくさんあります。

その中でも、追肥作業(田植え後に肥料を散布する事)は欠かせません。

人間がご飯を食べないとエネルギーを作れないのと一緒で、
稲も肥料不足で生育不良に陥ったり、最悪枯れてしまうこともあります。

今回は、肥料の中でも特に大切な「肥料の3要素」について紹介します。

米作りと肥料の3要素

令和7年度米用有機肥料が確保できました

田んぼでお米を育てるには、水や太陽の光はもちろんですが、「肥料」もとても重要です。

特に大切なのが「窒素(N)」「リン酸(P)」「カリ(加里)(K)」の3要素。

他にも必要な養分としてマグネシウムやカルシウム、
微量要素として鉄・マンガン・ホウ素・亜鉛・モリブデン・銅・塩素などがあります。

今回は肥料の3要素のそれぞれの役割と、米作りにおけるポイントをまとめました。

窒素(N)~お米の元気な葉と茎を育てる~

窒素は稲の「葉や茎」の成長に大きく関わります。
葉色を濃くし、茎葉をしっかり伸ばしてくれるので、いわば“葉肥(はごえ)”とも呼ばれます。

米作りでは、分げつ期(茎が増える時期)から幼穂形成期(穂のもとができる時期)にかけて窒素の必要量が特に高まります。

ただし、窒素を与えすぎると、茎や葉が伸びすぎて、秋の収穫時に倒伏して、機械(コンバイン)での刈り取りが出来ません。

また、稲が軟弱に育って病害虫に弱くなったり、葉や茎ばかりが育って肝心の実(お米)が充実しなくなります。

倒伏(稲が倒れる)や収量減の原因になるので、適切なタイミングと量で施肥することが大切です。

リン酸(P)~根っこと実りを支える縁の下の力持ち~

リン酸は稲の「根の発達」や「花・実のつき」に重要な役割を果たします。

細胞分裂やエネルギーの移動にも関わるため、特に成長初期の分げつ期や根がまだ十分に発達していない時期に必要です。

リン酸が不足すると、根の張りが悪くなり、分げつや花・実のつきも悪くなります。
逆に与えすぎると、草丈が伸びにくくなったり、鉄や亜鉛など微量要素の吸収障害が起こることもあるので注意が必要です。


「カリ(加里)(K)」~根を丈夫にし、お米の品質を守る~

カリは稲の「根の成長」や「全体の健康維持」に欠かせません。

根を太くしっかり張らせるだけでなく、水分や養分の調整、
病害虫や暑さ寒さへの抵抗力アップにも関わっています。

カリが不足すると、葉の縁が黄色くなったり、根の張りが悪くなったりします。

カリは土壌にあればあるだけ稲が吸収してしまうため、与えすぎにも注意が必要です。
過剰になるとマグネシウムやカルシウムの吸収を妨げることがあります。

米作りで肥料を与える時に大切なこと

  • 田植え前の「元肥(もとごえ)」で三要素をバランスよく与えます。
  • 生育途中や穂ができる前には「追肥」「穂肥(ほごえ)」で追加施肥を行い、
    窒素・リン酸・カリを必要に応じて補います。
  • 肥料の量やタイミングは、品種や土壌、天候によっても変わるので、
    日々田んぼの様子をよく観察しながら調整します。

まとめ

お米作りにおいて、窒素・リン酸・カリの3要素はどれも欠かせない存在です。

それぞれの役割を理解し、適切なタイミングとバランスで施肥することで、
健康でおいしいお米が育ちます。

お米を着実にお届けするために

タナカ農産グループでは39年以上にわたり、「栽培予約」という仕組みを通じて、

1.栽培方法
2.品種
3.数量

をご予約いただき、田の面積を確定して米を栽培することで、お客様に確実にお米をお届けしています。

タナカ農産では有機肥料のため、炎天下の中、年3回に分けて追肥作業をして、稲を育てています。

なお、自然栽培米は肥料・農薬を一切使用せずに、自然のままに育てています。

2025年(令和7年)度産のお米も確実にお届けできるよう、
これからも米作りを頑張ります。

一番ぴったりな気持ちを押してね!

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