残ったお餅の活用術!美味しいアレンジレシピ大公開!

お正月が終わり、お餅が残ってしまったという方も多いのではないでしょうか。そんな時には、お餅を上手に活用して美味しいアレンジレシピ(変身レシピ)を作ってみませんか?

今回は、残ったお餅の活用術と美味しいレシピを大公開します!

お餅を無駄にせず、おいしい一品を作ることができれば、家族や友人にも喜ばれること間違いなしです。お餅の活用術をマスターして、食卓に彩りを添えましょう!

そもそもお餅って? お餅の基礎知識と保存方法

 その前に、皆さんはどの程度お餅の事について知識がありますか?

お正月に食べる白くて長―く伸びる程度の知識の方がほとんどだと思います。レシピを知る前に、お餅の事について少し勉強してみましょう。

お餅の基礎知識

 普段口にしているご飯(お米)は、正式には「うるち米」と呼ばれており、お餅(もち米)や赤飯・おこわ等に使用されるお米は「もち米」と分類分けがされております。「うるち米」はアミロースとアミロペクチンの割合が2:8なのに対し、「もち米」はアミロペクチンのみで構成されています。
 お米の中のアミロース含有量が多くなればなる程、粘り気の少ないパサパサな食感になります。これは、外国のお米に多いのが特徴で日本人でも知っているお米といえば「タイ米」を思い浮かべてもらえば良いかと思います。従って、アミロース含有量がゼロである「もち米」は、「うるち米」よりも粘りのあるもちもちとした食感になります。確かに赤飯やおこわはモッチリした食感ですものね。

 昔は近くの公民館や児童館等で、お正月にお餅つきが毎年決まって行われていましたが、時代の流れとともに徐々に行われる機会は少なくなってしまいました。今ではスーパーで手頃な「切りもち」「丸もち」が売られている為、お餅=加工品のイメージが強いのかもしれません。

残ったお餅と保存方法

 「お餅が残った」と言っても、「もち米」が残ったのか、加工品の「切りもち・丸もち」が残ったのかで、意味合いは大きく変わります。
 「もち米」のまま残ったのであれば、ジップロック等密閉出来る入れ物に入れて、冷蔵保存(冷蔵庫内の野菜室が最適)しておけば、翌年の餅つきの際に普通に混ぜて使えます。基本お米(うるち米)と同じですので、空気に触れない様にして低温保存しておけば、1年くらいは大丈夫な状態を保つ事が出来ます。但し、条件が悪ければ、カビ臭が発生する事がありますので、使う前にキチンと確認した上で使用する様に心掛けて下さい。

 スーパーで購入してきた「切りもち・丸もち」が残ったのであれば、すでに加工されていますので、記載されている賞味期限を目安にして消費する様にしましょう。

お餅が1個1個包装されているタイプ↑↑の場合は、かなり賞味期限が長い場合もありますので、あらかじめ確認しておけば、焦って使い切らないといけないと言う事も無くなると思われます。

ちなみにタナカ農産でもおもちを作っていますが、全て個包装で賞味期限も長いです!

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 「ご自分でお餅をついたお餅」が残った場合は、生ものと同じ扱いをする様にして、早めに食べ切る事が肝心です。どうしても大量に残ってしまった場合は、冷凍保存する事をオススメします。

「もち米の場合は冷蔵(冷凍NG)」

「ついたお餅の場合は冷凍」と、低温保存でも違いがあるので注意しましょう。

(※もち米を冷凍すると中の水分が膨張してお米が割れてしまいます。赤飯やおこわで使う時に支障がでますのでご注意を!)

 ご自分でついたお餅を冷凍保存する前には、あらかじめ小分けにしておくと便利です。一度に使い切れない量をまとめて冷凍すると、解凍するたびに残った分を再度冷凍しなければなりません。再度冷凍されて残ったお餅は、だんだんと鮮度が落ちて、徐々に美味しさが損なわれてしまいます。小分けにして必要な分だけ解凍すれば、この様な心配をする事が無くなりますし、保管場所のスペースを有効活用出来ますので、小分けにして保存する事を強くオススメします。

冷凍したお餅はそのまま電子レンジでチン!

 お餅は湿気に弱く、時間が経つと硬くなってしまいますが、冷凍することで湿気を遮断することができ、お餅の風味や食感を保つことが出来ます。解凍すると水分が抜けて、お餅がパサついてしまう可能性があるので、取り出したラップに包まれたそのままの状態で、電子レンジで約30秒加熱すると、ラップと一緒に閉じ込められた水分が上手く作用して、柔らかくなった状態で使いやすくなります。

お餅の再発見!基本の活用方法

お餅を食べる機会は、主に年末・年始を中心に一番活発になります。秋に収穫されたモチ米は、短期間の内に加工に回され、切りもち・丸もちに形を変えるのが一連の流れとなっております。なので、年末・年始に大量にお餅が店頭に並ぶのは、この流れが根付いているからと言えます。しかし最近では個包装化されて売られるケースも徐々に増えている為、スーパーではお米コーナーの片隅にひっそりと並べられ、一年中販売されている事も少なくありません。こうしてみると、お餅は食べたい時にいつでも楽しむことができる食材でもあります。
 お餅を食べる食べ方は、大きく分けて「焼く」「煮る」の二つがメインと言えるでしょう。どちらも美味しくなる方法・コツを紹介したいと思います。

お餅の美味しい焼き方

お餅を焼く方法としては、「フライパンで焼く」「オーブントースターで焼く」「七輪で焼く」・・・色々ありますが、食べる上で一番大切な事は、

食べ時を逃さない事です。

当たり前の事ですが、焦がさずに素晴らしい頃合でお餅が焼けたとしても、冷めて固くなってしまっては、美味しさは半減してしまいます。冷めたシチューが美味しくないのと同様に、お餅にも同じ事が言えますので、焼けたらすぐに味付けをして、アツアツの内に食べてしまいましょう。これが一番重要です。

「フライパン」「オーブントースター」「七輪」共通して焼く時のコツとしては、焼けた時にひっつかない様に注意しましょう。お餅がひっついてしまうと、焦げの原因になりますし、熱が逃げやすくなりますので、冷めて固くなるのが早くなります。それぞれの場合のコツを紹介しますので、参考にしてみて下さい。

①フライパン

フライパンで焼く場合は、適度にサラダ油を塗り、そのまま冷たい状態から焼き始めましょう。テフロン加工のフライパンではサラダ油は不要ですが、どちらかわからない場合は、念の為サラダ油を塗ってから焼いた方が安心できます。低温から徐々に温める事によってやわらかく仕上がりますので、中火から弱火でじっくり焼きましょう。焼き色が付いたら裏返して、しばらくすると膨らんできますので、火を止めて完成です。フライパンで焼く時の長所は、焼き具合をピンポイントで調整出来る点です。簡単ですし、自分が一番美味しいと思うポイントを探してみるのも面白いかもしれません。

②オーブントースター

オーブントースターを使用する場合は、そのまま焼くとお餅がひっつく可能性が高いので、少し注意が必要です。トースターに油を塗るのは抵抗を感じると思いますので、下に「アルミホイル」を引いて、その上にお餅を乗せて焼くのがベターです。その際、アルミホイルを少し丸めてしわを作っておくと、よりひっつきにくくなりますので、活用しましょう。一般的なオーブントースターの温度は230℃前後ですので5分程度で焼けますが、膨らみ始めたら一気に焦げ目が付く場合もあるので、目を離さないようにしましょう。

③七輪

火力が一番強いので一気に焼きあがり、非常に香ばしい仕上がりに期待ができます。置く場所によっては、火力が強すぎて焦げ目ばかりになったりしますので、その時には置く場所をすこしズラしたりして加減しましょう。箸を使って、横面を少し炙るだけで、フライパンやオーブントースターの時とは違う食感が楽しめますので、後片付けが大変ですが、興味のある方やこだわりを求めたい方は是非試してみて下さい。

お餅を美味しく煮る方法

焼いたお餅は少し苦手で、柔らかいお餅を食べたいという方は、煮る(柔らかくする)方法で、召し上がってみましょう。思い浮かぶのは、お鍋に水を入れて、火をかけるのが一般的でしょうか。その時の注意点として、2つありますので、ご説明します。

注意点① お餅とお餅を重ねて火をかけると、お餅同士がくっついてしまいますので、離して火にかける様にしましょう。

注意点② 茹でる時は水から始めて下さい。水の量はお餅がひたひたに漬かる様に、多めに入れましょう。

以上の2点です。

特別難しい点は無いと思いますので、この方法で調理する際には試してみて下さい。しかし、少しメンドクサイと思いますので、もっと簡単な方法をお教え致します。

お茶碗に並々とお水を入れて、電子レンジで40秒チン!

これだけで、柔らかいお餅の完成ですので、是非試して見て下さい。
(取り出す時は、お茶碗が少し熱いのでヤケドにご注意を!)

お餅を使った定番アレンジレシピ

さて、ここからはこのブログの本題であるお餅を使ったアレンジレシピを紹介していきたいと思いますが、余ったお餅をそのまま丸ごと何かに変化させる事は少し難しい(切りもち・丸もちが固体なので・・・)ので、ほんの少しだけ手を加えて下さい。

その手を加える作業とは・・・

「もちを薄くスライス」する事です。

そのまま切るのは硬くて切る時にキケンなので、簡単な方法をお教えします。

① もちの表面を湿らせて、電子レンジで10~20秒加熱

② 少しだけ柔らかくなるので、包丁をスッと入れると簡単に切れます。

たったこれだけです。薄くなりすぎても問題ない方は、皮むき器(ピーラー)で少しずつ削っても問題ありません。厚過ぎて使い難くなるよりはマシです。どうせ調理すると無くなってしまうので、神経質にならなくて大丈夫です。

それでも拘りたい方には、もち専用の「スライサー」が売っていますので、これを購入する事をオススメ致します。1000円~2000円前後ですので、お子さんと一緒に作業を楽しみたい方は、こちらを使ってみるのも良いかもしれません。

では、順番に紹介していきたいと思います。

もちもちピザ:新感覚!お餅がピザ生地変わりに

使うお餅は、切りもちがオススメ。余った切り餅をそのままピザ生地変わりに使って、ピザに使うトッピングを楽しんでみましょう。ウィンナー・ツナ・ケチャップ・マヨネーズ・・・・ピザで使われる定番のトッピングをそのままお餅に乗せて、後は焼くだけです。焼く時はオーブントースターが便利ですが、大きく膨れると具材が落っこちるので、適度にオーブンのフタを開け閉めして、温度調節をしながら焼くと、上手に焼けます。

【材料】
きりもち(まるもちでもOK)    :4個程度
ピザ生地(市販品でOK)      :食べたい量
ピザソース(ケチャップでも可)   :適量
オリーブオイル           :大さじ1
とろけるチーズ           :お好み

【具材】 (全てお好み量で)
オニオンスライス
ピーマン
ウインナー
プチトマト

もち入りお好み焼き:ふわもち食感

お好み焼きの生地を作る時に、細かく刻んだお餅を入れる事で、お餅のもちもちとした食感が楽しめます。お餅の大きさは適当で構いません。スライス状でもキューブ状でも多少大きくカットした状態でも、お好み焼きが焼ける時にはトロトロになりますので、好みの大きさを探し出してみましょう。お好み焼きはご自宅で作る機会が多いと思いますので、余ったお餅を使うのには最適なメニューかもしれません。ほんの少しの手間で普段とは違った食感のお好み焼きになりますので、是非試してみましょう。

【材料】2人前
きりもち(まるもちでもOK)    :2個程度
キャベツ(みじん切り)       :4分の1玉
豚バラ肉              :80g
卵                 :2個
天かす               :大さじ2
水                 :50ml
だしの素(あれば)         :小さじ1/2
サラダ油              :適量
お好みソース・マヨネーズ      :適量
かつお節・青のり          :適量

甘辛ベーコン餅:おやつやお酒のおつまみにピッタリ

切りもちでも丸もちでも、そのままベーコンを巻いてフライパンで焼くだけです。ベーコンの塩気が少し気になりますが、砂糖・麺つゆ・みりんで甘いタレをお餅に味付けする事によって、クセになる甘辛さに大変身します。焼く時のコツとして、弱火でお餅が溶け出すまでは、ひたすらひっくり返すのを我慢しましょう。お好みで、青のりやカツオ節をトッピングしても美味しいです。ベーコンはケチらずに多めに巻いた方が、ボリューム感が出て美味しいので、ふんだんに使いましょう。塩で味付けした豚バラでも代用出来ますので、こちらも試して見て下さい。

【材料】 6~8個分程度
切り餅          :4個
ベーコン         :8枚
とろけるスライスチーズ  :4枚
醤油           :小さじ1
酒            :小さじ1
みりん          :小さじ1
砂糖           :小さじ1

スライスもちのおかき:塩・しょうゆ・カレー、味付けはお好みで

こちらのレシピは、天ぷらやから揚げを作った時に、薄くスライスしたお餅を、そのまま揚げる事で作れます。揚げたら大きく膨らむので、小さめのお餅を用意しましょう。塩・しょうゆ・コンソメ・カレー粉・青のり・・・味付けは薄めの方が美味しいと思いますので、お子さんと一緒に色々なおかきを作ってみましょう。

【材料】 2~3人前
切り餅          :2~3個
揚げ油          :適量

【お好みで】
青のり・塩コショウ・コンソメなど

力うどん・力ラーメン:超々簡単!スライス餅を入れるだけ

事前にスライサー等でお餅をスライスしてある方は、うどんやソバ・ラーメンを作った時に、そのままスライス餅を入れてしまいましょう。たったこれだけで、力うどん・力ソバ・力ラーメンの完成です。自分が食べる好みの分量を入れるだけなので、特に邪魔にならないのが大きなポイント。意外にもラーメンにお餅を入れた場合には、ラーメンの味(味噌・しょうゆ・トンコツ等)がお餅に上手く絡み合うので、絶品と声を上げる人が続出中らしいです。中には、スライスではなくそのまま切り餅を入れる強者もいるみたいなので、思い出した時に一度試して見て下さい。

明太もちチーズトースト:名前を聞くだけで美味しさがわかる

こちらのレシピは名前が示す通り、明太子・スライスもち・チーズ・トーストを一緒に焼くだけです。トーストの上に、具材を乗せるだけなので、マヨネーズや刻み海苔を加えても、より美味しさが広がります。アレンジは無限にありますので、お子さんが大好きなウィンナー・ツナをプラスしてベストマッチした一品を作ってみましょう。

【材料】 1~2人前
スライス餅       :4枚
食パン(6枚切り)   :2切れ
明太子         :1本
マヨネーズ       :大さじ2〜3
シュレッドチーズ    :適量
もみ海苔        :適量

お餅ハンバーグ:ハンバーグの肉汁とトロトロ餅のハーモニー

ハンバーグを作る時に、1cm角(もう少し小さくても可)のお餅をハンバーグのタネに入れて、そのまま焼くだけです。ハンバーグが焼ける熱で、中に入ったお餅もトロトロに溶けて、モチモチ食感のハンバーグが完成します。薄くスライスしたお餅でも作る事は出来ますので、お好みで使い分けて下さい。 ハンバーグの旨味がダイレクトにお餅に伝わりますので、デミグラスソースやおろしソース・トマト風味の煮込みハンバーグ等、色々と試して見る価値はあると思います。

【材料】 (2人分)
合い挽き肉   :200g
もち      :1個
玉葱      :1/4個
卵       :1個
パン粉     :1/4カップ
牛乳      :1/8カップ
塩       :小さじ1/8
こしょう    :少々
油       :大さじ1/2

お餅と野菜のミネストローネ:余った野菜をたくさん食べよう

元々ミネストローネとは、イタリアの一般的な家庭の野菜スープの事を言います。特にこれと決まったレシピは無く、トマト・タマネギ・ジャガイモ・ニンジン・キャベツ等々、なんでも角切りにしてコンソメで煮詰めれば完成となります。パルメザンチーズやエンドウ豆なんかも、相性ばっちりの食材です。
 お正月にお雑煮を食べる文化のある日本では、このミネストローネの中にお餅を入れても、「イタリアンお雑煮」の様な感覚で、違和感無く美味しく食べられるので、冷蔵庫の中に野菜が沢山余っている時に、是非一度試して見て下さい。お餅は切り餅でも丸餅でもスライスした物でも、なんでも合うと思いますので、余り物を処理したい時のレシピとしては最適な一品です。

【材料】 (2人分)
切り餅        :4個
洋風旨味だしの素   :小さじ2
オリーブオイル    :大さじ1/2
にんにく       :1/2
ベーコン       :2枚
人参         :1/4本
セロリ(茎部)    :1/2本
キャベツ       :3枚程度
玉ねぎ        :1/4
ソーセージ      :3本
水          :240ml
トマト缶       :200g
塩コショウ      :少々
粉チーズ       :お好みで
ドライパセリ     :お好みで

以上レシピを8品目紹介しましたが、これ以外にもたくさんアレンジレシピ(変身レシピ)は存在します。スライスしたお餅は、少し意識しておけば、「あ。ちょっとこれに入れて見よう!」って思える程手軽に扱えると思います。そうなったらレシピは無限に存在するといっても過言ではありません。
 自分なりのアレンジレシピを披露して、身近な人を感心させる事が出来れば、作っていても楽しくなって、次から次へとアレンジレシピにチャレンジする様になると思います。その時には、すっかりお餅も使い切ってしまっていて、スーパーに買い足しに行く事になるかもしれませんネ(笑)