玄米初心者が、玄米を美味しく炊き上げてミタ ~美味しく炊き上がるまでのキセキの軌跡~

みなさん、こんにちは。タナカ農産グループのツジモトと申します。
普段はタナカ農産グループで事務員として、お客様対応や事務処理を担当させて頂いております。

先日中路さんのブログ記事で、助っ人事務員(手だけ映っていた人)として土鍋を使用してごはんを炊き上げました。おこげが出来て失敗してしまったのですが、とても良い経験が出来たと思います。

まだまだ半人前なので、一生懸命お仕事をしつつ覚える事が沢山ある中で、先日のブログ記事の結果を見た上司である島田さんからこんな指示を受けました。
「中路君と二人で失敗したけど、今度は成功するまでやって見て。但し、発芽玄米入りと玄米ね!」

悪魔的なパワハラを受けました(笑)。

お電話の対応やラベルの印刷、伝票を発行したり、ラベルを印刷したり・・・

毎日やる事でいっぱいなのに、新商品の豆入り切り餅をパクパクとのんきに食べていただけの人に【成功するまで】という使命を受けた為、なんとか一回で成功させて、ギャフンと言わせたいと思います。

イザ、実践の前に

中路さんの実証結果は、「素人が初めて土鍋で白米を炊いてみたら、上手く炊けたのだけれど、少しおこげも出来ちゃった」でした。
そんな素人二人が、土鍋で玄米はハードルが高すぎる気がします。
そもそも土鍋で玄米を炊く人って、すでにある程度の境地に立った人だと思いますので、【電気炊飯器で成功する】に変更できたらいいなー。

少し交渉してみます。

電気炊飯器で炊いてイイですか?

なんで?

土鍋は成功するかわかりませんし、土鍋を使う人って、

もう出来る人だと思いますよ。

イイよ

あっさり通りました。6文字しか発声していません。

電気炊飯器なら少し自信が沸いてきました。基本的な事を学んで、実践してみたいと思います。

玄米を炊く時には注意が必要

玄米を炊く前に少し勉強してみました。
毎日食べている白いごはんは、【玄米】が精米されて【白米】となった物です。玄米は白米の精米前の段階の物で、茶色の部分は、お米の米糠になります。

米糠には食物繊維を含めて、ビタミンB1やB6、マグネシウム等が多く含まれています。たっぷりの栄養を玄米から取る事が出来るので、白米ばかり食べていると、何だか損した気持ちになりますね。

しかし、玄米を炊く時には注意する点があります。

玄米は糠層で厚く覆われている為、なかなかお水を吸収してくれません。普通にごはんを炊く時と比べて、浸水時間も使うお水の量も多く設定する事が大事です。

基本事項を押さえましょう

中路さんのブログと同じ様に、基本事項を列記してみました。
白米の時とは少し異なる点があるので、違いも理解しましょう

  1. 玄米を研ぐ時は、少し力を入れてゴシゴシ洗いましょう。白米の洗米は、白米の周りに付着している糠を落とす事が目的なのですが、玄米の洗米は玄米の周りに付いているゴミやほこりを取り除くのが目的となります。但し、玄米に少しキズが付く程度に洗う事で、そのキズの隙間からお水を吸収しやすくなるので、それくらい粗く洗米しても良いとされています。
  2. 研いだ後は、最低でも2~3時間は浸水させましょう。ここでお水をたっぷり吸水させます。
  3. お米1合に対して、お水の量は1.7倍(306ml)が基本。白米の1.2倍と比べると、かなりチャポチャポです。浸水させたお水は一旦捨てて、新しいキレイなお水を炊飯で使います。
  4. 炊き上がったら、ごはんをしっかりほぐして、余分な水分を飛ばしましょう。
ゴシゴシ洗って、長い時間浸水させてから、沢山のお水で炊き上げるのが基本です。長い時間浸水させていると、お水が茶色くなる事がありますが、これは良くある事なので、お米が古いとか思う必要はありません。

百聞は一見に如かず、やってみましょう

用意した物

コシヒカリ玄米
発芽玄米入りコシヒカリ
電気炊飯器
タナカの純水

発芽玄米入りコシヒカリと、コシヒカリの玄米を用意しました。電気炊飯器とタナカの純水は、2回目の登場です。

発芽玄米入りコシヒカリは、白米4に対して、発芽玄米1の割合で混合されたお米なので、こちらは普通に1回でクリア出来そうな雰囲気です。
発芽玄米も、すでに発芽加工されているので、水分の吸収は普通のお米とあまり変わらないみたいです。

では、お米を研ぐ作業に入ります。

発芽玄米入りは軽く洗米。玄米はゴシゴシ洗米しています。
中路さんが、「何でも手伝うよー」と言ってくれていましたが、洗米の時にはどこかに行ってしまいました。仕方無く洗米しながらの撮影となり、ゴシゴシ動画はブレブレで載せる事が出来ませんでした。
中路さんには、戻って来たらパンでも買ってきてもらいましょう。

無事洗米を終え、2時間程浸水させます。発芽玄米は軽く洗っただけなので、かすかに水が濁っています。逆に玄米の透明感がハンパ無いのですが、これで問題無いのか少し不安です。

では、炊飯開始!





小一時間程経過して・・・

ビックリするくらいキレイに出来ました。
玄米の出来上がりは、パサパサになりがちだと聞いていましたが、これなら問題ないのではないでしょうか。
食べた食感も、普通の白米と比べて全然違和感がありません。

判定してもらいましょう。

出来ました。どうですか?

キレイに出来たね。何時間浸水したの?

2時間です。

塩、入れた?

入れてません。

90点。やり直し!

 

 

(えー。どうして?)

 

 

「美味しくなる」炊き方、教えてもらいました。

まさか、90点でやり直しと言われるとは思いもしませんでした。欽ちゃんの仮装大賞ならメダルを首にかけてくれるのに・・・発芽玄米入りは、OKだったのが唯一の救いです。

理由を尋ねたトコロ、「ただ、キレイに炊けただけ」と言われました。「美味しさ」のエッセンスが抜けているとの事なので、これをクリアしないといけません。「美味しくなる」コツを、理由も含めて2つ教えてもらいました。

  1. 浸水時間をより長く(12時間以上)
    これは、玄米の毒抜きをする為と聞きました。毒と言うと少し怖い感じがしますが、食べても無害の成分だそうです。毒と言う言葉が一人歩きして、悪いイメージが付いているだけです。
    玄米の毒と言われているのは、「アブシシン酸」と「フィチン酸」と言う、2つの酵素です。この酵素は、玄米の発芽に大きく関係していて、この酵素が含まれたまま玄米を炊き上げた場合、玄米が水を吸いにくくなる=パサパサになりやすいに繋がっているそうです。また、毒抜きした後の玄米は、玄米特有の甘みが増すとも言われています。この毒抜きには、最低何時間以上と言う明確な定義は無いそうなのですが、12時間以上水に浸水させた場合、「アブシシン酸」の含有量は3分の1以下に減る事が確認されています。17時間が最適と言う声もあるので、そのくらい充分余裕を見て浸水させる事がオススメです。
  2. 塩をひとつまみ入れましょう。中路さんが試した土鍋の回では、「軟水」と「硬水」の違いを検証しましたが、お米を炊き上げるのには「軟水」が最適だと理解しました。
    玄米を炊く時に、塩をひとつまみ入れると、ミネラルを含む事になるので、お水が「硬水」に近づく事となり、出来上がりが固くなりそうなのですが、玄米の場合は、出来上がりの固さが関係してくるのではありません。
    玄米の中には多量にカリウムが含まれており、このカリウムは酸味・苦味の元となります。塩を入れる事で、この苦味を緩和してくれる作用が働き、美味しさアップに繋がるそうです。

①12時間以上の浸水と②塩ひとつまみを教えてもらいましたので、再度トライしたいと思います。
12時間以上って事は、翌日以降の実践になりますので、気持ちも少しラクになりました。手順も難しいものではありませんので、少しやる気が出て来ました。気分は、

♪ stand up モンスター の タマシイレボリューション♪ です。

浸水12時間の塩ひとつまみトライ

では、2回目のトライ開始

ゴシゴシ洗米して、12時間後のお姿です。
お米が神々しく見えるのはワタシだけでしょうか?

このタイミングで塩ひとつまみ入れました。
セットして2回目の炊飯開始!

因みにこの日は、中路さんは出張、島田さんは1日田んぼ作業でいません。
女性ばかりの軽い女子会みたいな雰囲気です。





前回と同じく、小一時間程経過して・・・

1回目の時よりも、より柔らかくなった感じで、硬水の時の固いイメージは全然ありません。

女子会の名を借りた試食会の始まりです。

感想としては、「少しプチプチした白米みたい」「給食で食べた麦ごはんの食感」という意見が出ました。塩を入れた効果か、苦味も全然感じません。
美容と健康に良いのであれば、玄米ごはんも全然苦になりません。時間に余裕が無ければ、1回目の時の2時間の浸水でも問題無いかなと、個人的には思います。

炊きたてを食べてもらって、合否判定をして頂きたかったのですが、田んぼ作業で大魔王はいません。ギャフンと言わせたかったです。

☆おまけ☆

大魔、、、島田さんは、玄米をチャーハンにした「玄米チャーハン」を作ってみれば、全然違和感無く普通に食べられるとも教えて下さいました。玄米を少し貰ったので、お家に帰ってから作ってみました。

写真ではわかりにくいのですが、本当に玄米なの???ってくらい普通のお米の姿です。タマゴとウィンナー、塩、こしょうしか加えていませんが、味は普通のチャーハンです。
ビタミン・ミネラル豊富な玄米チャーハンですので、みなさんもお試しを!

 

あとがき

お客様とお電話で接していると、「健康上の理由から、玄米食に変更します。」というお声を頂く事があります。
あまり意識して考えた事はありませんでしたが、実際に玄米を炊いて見ると、その様な心境をより身近に感じる事が出来ました。
せっかく身に付いた経験なので、今後の自分の美容の為に、また両親の健康を気遣う事も含めて、少しでも玄米を食べる事に慣れ親しめたら良いかと思います。
最初は何回失敗するのかと不安でしたが、奇跡的に2回で上手に美味しく炊き上げる事が出来たので、結果的に大満足です。
持って帰った玄米を、「玄米チャーハン」にして美味しく食べる事も出来、少し女子力がアップした気にもなれました。
今回実践した、成功までの軌跡を公開する事で、少しでも皆さんのお役に立つ事が出来れば良いなと思います。そんなワタシは今、

♪ 明日、今日よりも好きになれそうです ♪