【2026年10月 内容を新しくしました】「1町は何メートル?」「田んぼの数え方」など、よくいただく疑問への答えを加えました。

お米のうんちく

【2026年10月 内容を新しくしました】「1町は何メートル?」「田んぼの数え方」など、よくいただく疑問への答えを加えました。

田んぼの広さは、今でも歩(ぶ)・畝(せ)・反(たん)・町(ちょう)という昔ながらの単位で話されています。先に答えをまとめると、次のとおりです。

  • 1歩=1坪=約3.3㎡
  • 1畝=30歩=約99㎡(ほぼ1アール)
  • 1反=10畝=約992㎡(ほぼ10アール)
  • 1町=10反=約9,917㎡(ほぼ1ヘクタール)

そして意外と知られていないのが、「町」は長さ(距離)の単位でもあるということ。距離の1町は約109メートルです。

この記事では、福井で米づくりをしている私たちタナカ農産が、単位の早見表と換算のしかた、「20町歩」「1反7畝」といった農家の言い方の読み方、田んぼの数え方、そしてGoogleマップで田んぼの広さを測る裏技まで解説します。

田んぼの面積の単位「歩・畝・反・町」早見表

単位(読み方) 歩(坪)で言うと 平方メートル 今の単位でいうと
1歩(ぶ) 1歩=1坪 約3.31㎡ 畳およそ2枚分
1畝(せ) 30歩 約99.2㎡ ほぼ1アール(10m×10m)
1反(たん) 300歩(10畝) 約991.7㎡ ほぼ10アール
1町(ちょう) 3,000歩(10反) 約9,917㎡ ほぼ1ヘクタール(100m×100m)
尺貫法の面積の単位とメートル法の換算

歩(ぶ)・畝(せ)・反(たん)・町(ちょう)の意味

1歩(ぶ)は、約3.3平方メートル(1坪)に相当します。1畝(せ)は30歩(約99平方メートル)、1反(たん)は300歩(約991.7平方メートル)、1町(ちょう)は3,000歩(約9917平方メートル)と定義されています。これらの単位は、農業の現場で土地の広さを表す際に広く利用されています。

なお「反」は、着物の生地の大きさを表す単位(反物の「反」)としても使われます。田んぼの話で「1たん」と出てきたら、面積の1反(約992㎡)のことです。

覚え方は「1歩=1坪」だけでOK

畝以上は10倍・10倍と大きさが増えていきますね!また、1歩=約3.3㎡(1坪)だけを覚えておけば、1畝はその30倍、1反は300倍、1町は3000倍になります。

ちなみに、例えばどこかの農家から「うちは20町やってるで~(ドヤ」と聞こえてきたら、約60,000坪の面積で農業を営んでいるということになります。

60,000坪を分かりやすく東京ドームの個数で例えると、なんと約4.2個分になります。

計算すると、20町は約198,000㎡(約19.8ヘクタール)。東京ドームの面積としてよく使われる建築面積は46,755㎡なので、198,000÷46,755で約4.2個分になります。

メートル法への換算のしかた

歩をメートル法の単位に換算する場合は、以下の式を使用します。

歩数 × 3.3058 ㎡/歩 = 平方メートル

例:10歩の田んぼの広さを㎡に変換してみましょう。

10歩 × 3.3058 ㎡/歩 = 33.058 ㎡

よって、10歩の田んぼの広さは約33.058㎡となります。反や町の場合は、まず歩に直してから(1反=300歩、1町=3,000歩)同じ式で計算できます。逆に㎡から反に直すときは「㎡÷992」でおおよその反数が出ます。

「1町」は距離の単位でもある:1町=約109メートル

「町」は面積だけでなく、長さ(距離)の単位としても使われてきました。距離の場合は「丁」と書くこともあります。

長さの単位 関係 メートル
1尺(しゃく) — 約30.3cm
1間(けん) 6尺 約1.82m
1町(ちょう) 60間 約109.1m
1里(り) 36町 約3.93km
尺貫法の長さの単位

明治時代の度量衡法で「11町=1,200m」と決められたため、1町は約109m、1kmは約9.17町になります。お寺の参道や登山道に立っている「〇丁目」の石柱(丁石)も、この距離の町(丁)が由来です。

距離の「1町四方」と面積の「1町」は同じ広さ?

ここがややこしいところです。1辺が距離の1町(約109m)の正方形は約11,900㎡。一方、面積の1町は約9,917㎡です。

もともとは「1辺1町の正方形=面積1町」でしたが、豊臣秀吉の太閤検地で1反の大きさが改められてから、両者は一致しなくなりました(くわしくは下の「歴史」の章で)。今の感覚では「1町四方は面積1町の約1.2倍」と覚えておくと混乱しません。

「20町歩」「1反7畝」…農家の言い方の読み方

「町歩(ちょうぶ)」「反歩(たんぶ)」とは

「20町歩」の「歩」は、町や反のあとに付けて端数がないことを表す言い方です。つまり「20町歩」は「ちょうど20町」という意味で、約19.8ヘクタール(約198,000㎡)。「5反歩」なら、ちょうど5反(約4,960㎡)です。

「1反7畝」は何㎡?単位を組み合わせた読み方

農家の会話や昔の書類では、「1反7畝(いったんななせ)」のように単位を組み合わせて広さを表します。読み方は大きい単位から足していくだけです。

  • 1反7畝=10畝+7畝=17畝=510歩=約1,686㎡
  • 2町3反=23反=約22,800㎡(約2.3ヘクタール)
  • 5畝10歩=150歩+10歩=160歩=約529㎡

田んぼ1反の大きさは?縦横の長さの目安

広い面積を耕作する農家がよく使う単位は町か反です。田んぼは、正方形ではないことが一般的で縦横の長さは一定ではありません。1反(約992㎡)のおおよその目安は以下の通りです。

  • 正方形なら:1辺 約31.5メートル
  • 細長い形なら:縦 約100メートル × 横 約10メートル
  • 長方形なら:長い側 約50メートル × 短い側 約19.8メートル

実際の田んぼでは、土地の形や区画整理の状況によって、縦横の長さは様々です。L字型や台形の田んぼもあります。また、水路や畦道などを考慮すると、実際の耕作可能面積は1反よりも小さくなります。

ちなみに太閤検地のころの決まりでは、1反は「5間×60間」の細長い形が基準でした(当時の1間は今より少し長く、約9.6m×約115m)。

補足:今どきの田んぼの大きさ

  • 近年では、大型農機具を使用するために、区画整理(ほ場整備)された田んぼが増えています。国の事業では30アール(約3反)が標準的な区画とされ、全国の水田の約7割(2023年)がこの規模以上に整備されています。
  • さらに担い手の減少に備えて、1ヘクタール(約1町)以上の大区画化も進められていますが、まだ水田全体の6%ほどです。
  • 近年では、国際的な規格としてha(ヘクタール)を使います。計算は簡単で1町(約9,917㎡)≒約1ha、1反≒10アールと覚えておきましょう。
  • 日本の田んぼは南北に長いものが多く、これは稲全体に太陽の光をまんべんなく当てるためだと言われています。

田んぼの数え方は「1枚、2枚」

畦(あぜ)で囲まれたひと区画の田んぼは、一般に「1枚、2枚」と数えます。棚田の写真で「〇〇枚の田んぼ」と紹介されるのもこの数え方です。

一方、土地の登記では、一つの地番がついた土地のまとまりを「1筆(いっぴつ)」と数えます。田んぼ1枚と1筆は同じとは限らず、1筆の中に何枚も田んぼがあることもあります。

(ここに筆者の体験:タナカ農産では田んぼを何枚くらい管理しているか、ふだん「枚」で数えているか)

なぜ今も田んぼだけ古い単位を使うのか:単位の歴史

1反は「お米1石がとれる広さ」だった

歩・反・町といった単位は、古代から田んぼの広さを測るのに使われてきました。古代には、1反はお米1石(大人1人が1年に食べる量)がとれる田んぼの広さとされていたと言われます。

その名残で、今でも「10アールあたりのお米の収穫量」のことを「反収(たんしゅう)」と呼びます。田んぼの単位は、お米の量と結びついた単位なのです。1粒の種もみからどれだけのお米が穫れるのかは、1粒の種もみから何粒のお米が穫れる?— 稲作の不思議に迫る!でくわしく紹介しています。

太閤検地で1反=360歩から300歩に

古代の1反は360歩でした。これを300歩に改めたのが、豊臣秀吉の太閤検地です。秀吉は全国で田畑を実際に測らせ、1歩の大きさ、1畝=30歩、1反=10畝、1町=10反と単位をそろえました。300歩にした理由は、年貢を増やすためという説と、米づくりの効率が上がったためという説があります。

このとき1反が小さくなったため、先ほどの「距離の1町四方」と「面積の1町」がずれることになりました。

メートル法に統一された今も、農家の会話では現役

1951年(昭和26年)に計量法が制定されてメートル法への統一が進み、一般の商取引は1959年、土地・建物の取引も1966年にメートル法に統一されました。今は登記や売買の書類では㎡やアールを使います。

それでも、1反がほぼ10アール、1町がほぼ1ヘクタールと切りのよい数字に近いこともあり、田んぼの広さを話すときには今でも反や町が普通に使われています。

【裏技】だれでもできる!Googleマップで田んぼの大きさを測る方法

従来から農家では、物差しやロープを使用して田んぼの長さと幅を測り、その面積を計算していました。この方法はシンプルですが、地形や田んぼの形状によっては測定が難しくなる場合もあります。もしおおよその大きさを知りたい時は、Googleマップを使ってみてください。距離も面積も、パソコンから無料で測れます。

Googleマップで距離・面積を測定する手順(パソコン)

①Googleマップを開きます。

②測りたい田んぼにカーソルを合わせて右クリック

③下部に距離を測定とあるのでクリック

ここで注意点として、いきなりまとめて囲んでしまうと1辺の距離が測定できないので、測りたい箇所のみクリックして距離測定をしてください。

④田んぼの四隅をクリックして面積を測定

囲んだ箇所の面積を自動で計算してくれます。

測った㎡を「反」に直してみよう

上記の表示では、総面積が8963.57㎡になっていますね。1反=約992㎡なので

8963.57㎡÷992㎡=9.03

今回試しに測定した田んぼは約9反ということになります。

スマートフォンのGoogleマップでも、地図を長押しして「距離を測定」から距離を測ることは可能です。ただし、現在のスマホアプリ版Googleマップには面積の自動計算機能がありません。そのため、スマホで面積を測りたい場合は専用のアプリを使うのがおすすめです。

近所の田んぼや学校の校庭を測って「何反あるかな?」と計算してみるのは、お子さんの自由研究にもぴったりです。テーマ選びに迷ったら、夏休みの自由研究に困ったら……「お米・ごはん」アイデア集&進め方のコツも参考にしてください。

面積計算を楽にするスマホアプリ・測量機器

現在では、スマートフォンやタブレット向けの面積計算アプリが多く登場しています。地図の上で田んぼの角をタップしたり指でなぞったりするだけで面積が出るものや、GPSで実際に歩いた範囲を測るものがあり、専門的な技術がなくても誰でも面積を計算できます。たとえば「面積計算」ができる無料アプリも多数配信されており、農家だけでなく一般の方にも便利です。

アプリによっては坪やアール、ヘクタールで表示できるので、「坪÷300=反」「アール÷10≒反」と覚えておくと、すぐに反や町に直せます。

高度な測定が必要な場合は、ドローンで空撮したデータをもとに精密に測る方法や、レーザー測量機で直線距離や角度を測る方法もあります。

タナカ農産の田んぼは約20町(東京ドーム約4.2個分)

私たち、タナカ農産が福井市東郷地域で栽培している面積は約20町(20ha)になります。前述した通り、約60,000坪・東京ドーム4.2個分を地域を挙げて取り組んでいます。

この東郷の田んぼでは、有機JAS認証を受けたコシヒカリも育てています。農薬や化学肥料にたよらない田んぼには、カエルやホウネンエビなど小さな生き物もたくさんやってきます。田んぼの中の様子は春の田んぼに現れる小さな命「ホウネンエビ」と「田んぼの自然環境」で紹介しています。

「20町の田んぼで穫れたお米を食べてみたい」という方は、有機JAS認証のコシヒカリ「ふくい東郷米」(5kg・真空袋入り、白米・玄米・胚芽付米から選べます)をどうぞ。

毎日たっぷり食べるご家庭には、農薬を70%以上カットし、有機適合肥料で育てた特別栽培米コシヒカリ(5kg・真空袋入り)も人気です。

まとめ:田んぼの単位がわかると、お米の話がもっと身近に

  • 田んぼの面積の単位は1歩(約3.3㎡)→1畝(30歩)→1反(10畝・約992㎡)→1町(10反・約1ha)
  • 距離の1町は約109m。1町四方は面積1町より約2割広い
  • 「20町歩」はちょうど20町(約19.8ha)。「1反7畝」は17畝(約1,686㎡)
  • 田んぼは一般に「1枚、2枚」と数える
  • Googleマップやアプリを使えば、だれでも田んぼの広さを測れる

田んぼの単位を正しく理解することは、効率的な農業経営にもつながります。面積がわかれば、苗や肥料を必要な分だけ計画的に用意でき、作物の品質や収穫量の向上にも役立ちます。新しい技術と昔ながらの知恵を組み合わせながら、これからもおいしいお米づくりに取り組んでいきます。

参考にした資料

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